この作品の放送終了から28年にもなります。全体をとおして素晴らしい作品でしたが、自分としては最終作の「車輪の一歩」が強く心に残っています。何回みても涙をおさえることができません。特に「斎藤洋介」さんの名演に心揺さぶられました。時は流れ「ノーマライゼーション」とか「バリヤフリー」という言葉は日常的になりましたが、実質的な部分において人々の意識も含めて改善は進んでいないと思うのは私だけでしょうか。単に障害者問題ということだけでなく、「生きるということ。」「社会」について深い問題提起をした画期的な作品と思います。できれば多くの人に観ていただきたい。特に若い世代の人に観ていただきたい。ちなみに私も障害者です。
生涯忘れることのできないドラマ「車輪の一歩」おすすめ度
★★★★★
男たちの旅路 第4部-全集-に収められた「車輪の一歩」を見た時、その内容の素晴らしさを誰かに話さずにはいられない気持ちになりました。
本当に自分が影響を受けてインスパイアされるテレビドラマなんて、一生の中でそんなには出会えないものですが、この作品には、間違いなく強く強くインスパイアされました。
ドラマ冒頭の、絶望的な表情の車イスの若者たち。なぜ彼らがそのような表情をしているのか・・その謎はドラマが進行していく中で次第に明らかになっていくのですが・・・
不遇に生きていかなければならない悩みと悲しみ・・それでも強く生きようとする人の気高さを、この作品は、脚本の山田太一を中心として、最高のテレビドラマ職人たちの力で見せてくれました。
ちなみに、新人時代の古尾谷雅人や京本政樹が車イスの青年として熱演しているのも見所です。
生きることは失うこと・・・しかし空虚ではない。おすすめ度
★★★★★
老いることは悲しいことかもしれない。人生を語る時「未来」より「過去」の方が多くなることは確かだ。現実はスピードを要求し、もはや60年前の戦後を語るドラマすらないに等しい。僕らは後悔や謝意を飲み込みながら生きている。青春の輝いた時代とは、「食っていくことは辛い」と理解する歳になって痛みを感じながら忽然と現れる。
でも、それがどうした?今この時を生きる命こそ尊い。人生は空虚ではない、どんな人生も愛しい時間なのだ。
Life Is Not Vain!
青春を70年代に過ごしたもの達よ。たちあがれ!
このドラマの老人のように、時代に声を出そう!
いま見ても、やっぱり、シブい!!おすすめ度
★★★★★
これまで見たドラマのなかでのBEST!
ガードマンという職場の中で、「若いやつらが嫌いな」戦中派中年と戦後派若者とが、さまざまな事件を通して強烈にぶつかり合っていく。いい歳した戦後生まれの大人たちを叱り付ける『戦中派吉岡(鶴田浩二)』と、その吉岡のシブみの利いたセリフは、小学生だった当時の私に、強烈なインパクトを残した!
この4部は、3部最終話で姿を消した吉岡を、元部下の杉本(水谷豊)が根室の町で探し出す「流氷」から始まる。
3部は、吉岡が蒸発し、フェードアウトするような終わり方だっただけに、「流氷」での放送再開時は、なんとはなしに、うれしかったもんだ。その「流氷」の最後には、吉岡の
「私たちの世代は照れという言葉を知っている」
な~んて、シブいセリフも飛び出し、(子供心に)憧れとともに真似をした。いまでも、"いつか使ってやろう"なんて考えている。この場面を見るだけでも価値がある。
「影の領域」では社会の表裏、「車輪の一歩」では足の不自由な人たちの生活を軸に、最後は、やはり吉岡の決めゼリフで、ピリッと締まり、
いま見ても、やっぱり、シブい!!
おススメです!!
凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★
とても面白いじゃないですか
。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
買って良かったと思います。