昔書かれた本だから、安心して読めるのかもおすすめ度
★★★★☆
つい先日放送されたアニメを見て、懐かし〜〜〜と、原作を
読み返してみたくなりました。
子供の頃読んだ本で、大人になった今でも楽しめる本は、
さすがに少ないけれど、今読んでも懐かしさもあり、
楽しめました。
この筒井康隆さん、先見の目がありますよね。(そうでないと、
SFなんて書けないかもしれませんが)未来人のケン・ソゴルの
説明した未来の出来事の一部は、現在すでに実現化されているし。
これが、今現在、この内容で発売されていたら、ブーイングさえ
あったのではないでしょうか。読んでいて、さすがにこのまま
全部はありえないとしても、いくつかの内容はそれほど遠い
将来でもない時期に実現してもおかしくないと感じ、背筋が
ゾクっとしてしまいました。
同時収録の「悪夢の真相」
すっかり忘れていましたが、読み始めてから「あ、これも
読んだことある!」とうれしくなりました。
これはSFではなく、主人公の少女が自分や弟の得体の知れない
恐怖の理由をつきとめ、克服していくお話。
なぜそんなものが怖いのか、どうしてそうなってしまったのか、
その原因がどこから来るのか・・・人間の心にしくみを
探っています。
トラウマについて知りたいなら、ヘタな心理学の内容の堅い
本より、よほどわかりやすいかも。特に小さなお子さんの
いらっしゃる親御さんにお勧め♪
古典としての意義は認めるけれどおすすめ度
★★★★☆
「時をかける少女」が角川映画から、原田知世主演で公開されたとき、私は大学生であった。大変な宣伝ぶりであったが、私にはあまり関係のない話だと思っていた。しかし、2006年にアニメ化された映画のテレビ放映を見て、興味を持った。原田知世版に比べるとアニメの方の評判は今ひとつだったけれど、私には十分に面白かった。精細な背景の見事さ、登場人物の清々しい若さに、私は十分感心した。原作を読まねば、と思ったが、それから数ヶ月が経った。なぜか入手に手間取ったのである。
正直なところ、この原作は爽やかではあるが、とくに優れているとは思われない。構成は単純で、しかもジュヴナイル小説だから、表現の制約が大きいと思われる。ブラックで乾いた作風を得意とする作者であるから、ジュヴナイルは大変難しい分野である。私は筒井康隆の真骨頂である作品群を好まない(生理的に合わない)けれど、これでは作者の資質が発揮できない。映画化に際して大幅な肉付けがなされたわけであり、この肉付けされた部分が、映画の価値を高めているのだと思う。もちろん、原案としての本作の意義が大きいことは認めるけれども。
かつてのキャッチコピー「読んでから見るか、見てから読むか」などというおおげさなものではなく、これは見るだけで十分であった。あとの2作も、同様の単純な小説である。
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
非常に素晴らしい一品だと思います
。ファンなら買って間違いなく損のない品ですね。
買って良かったと思います。