ついに愛する中尉が彼女に「アデル!」と呼び掛けた時には、既に彼女には現実の彼の姿は見えていません。彼女の見つめる先には出会った頃の優しい中尉がいて、ひたすら彼に向かって突き進むアデルの一途さが切ない。男性が観たら女性を見る目が変わるかもしれません。でも大好きな映画です。
フランス映画入門編。浸れます。おすすめ度
★★★★★
本当に何度観ても好きな映画のひとつ。
トリュフォーのDVDコレクションを持っているのに、
今回、この作品も買ってしまった。
主人公のイザベル・アジャーニの美しさや演技力はもちろんですが、
私の中では、非常にフランス映画らしいフランス映画(ヘンな言い方ですが…)。
終始漂うマイナー調の空気感も、じんわり浸れる余韻も。
静かで一見質素ともいえる映像からは、派手さや華やかさはない代わりに、
にじみ出てくるような強さがある。
フランス映画の初心者という方は必見といえる作品です。
もっと気軽に楽しみたいという人は、
同じくトリュフォー監督の『恋愛日記』もいいでしょう。
アジャーニに心を奪われた方には『王妃マルゴ』『ポゼッション』をおすすめします。
アジャーニの演じる役で、情熱的に恋に生きる女性が多いのは、
出世作であるこの映画の影響が大きいと言えると思う。
激しく切ない悲恋物語おすすめ度
★★★★★
「レ・ミゼラブル」のヴィクトル・ユゴーの娘アデル・ユゴーの物語なんですが、
一度見たら忘れられないくらい強烈な愛の物語です!
想いを寄せる中尉に会うために、一人フランスからカナダへとやってきたアデル。
しかし、再会を果たしたとき、彼の心は完全に彼女から離れてしまっていた。
それでも彼を忘れられず、かなわぬ恋に身を焦がす。
そして次第にアデルは正気を失っていく…。
究極の片思い、永遠の片思いを描いたトリュフォーの傑作です。
主人公アデルを演じるイザベル・アジャーニがとにかくすばらしい!
可憐な少女が宿命の恋に落ち、廃人となっていく様子をドラマチックに演じています。
痛々しく胸に突き刺さるような破滅的で美しい恋愛映画です。
『ベティ・ブルー』とか『ポンヌフの恋人』とか情熱的な恋愛ものが好きな人はハマると思います!
キツイおすすめ度
★★★★☆
キツイ映画です。
ヴィクトール・ユゴーの娘アデルの物語です。
初めて見たのは中学生の時。それから何度か見ています。
見るたびに、アデルの恋は痛痛しく目を背けたくなります。
イザベル・アジャーニはあまりに可憐で、それゆえに余計胸が痛くなります。
女性が見れば彼女の一途さに共感は出来なくとも、同情はするでしょう。
男性が見れば・・・どうなのでしょう?
あまりにストーリー(それも実話という処)がきつくて、最後は胸の痛みに泣くしかない状態になります。
トリュフォーの映画としては最大のヒット作だということです。
映像はとても美しく、見入ってしまいますが、
こういうストーリーを映像にされるのは女性にはキツイとこがありますね。
それなのに何故か何年か経つと又見たくなります。
不思議な魅力のある映画だとは思います。
イザベル・アジャーニ!!おすすめ度
★★★★★
これは、あるイギリス人中尉に恋焦がれ続けた女性、フランスの反体制文化人で「レ・ミゼラブル」を世に送った文豪ヴィクトール・ユゴーの娘アデルによる実在の物語、そして、フランソワ・トリュフォーによるイザベル・アジャーニのための映画である。相手の気持ちがとうに離れているにも拘らずひたすら追い続ける絶望的なまでに一方通行な恋、そのあまりの激情ぶりと一途さは、次第に妄想、狂気に変わり、精神をも蝕んでいく。今ならさしずめストーカーと取られるような行為だが、アデルの燐とした気高さとひたむきさで、文学的格調高さの中に哀しく痛切な物語となっている。とにかく当時19歳だったアジャーニをこの役に抜擢したトリュフォーの思いは並々ならぬものがあったようだが、24歳から42歳までの主人公を演じきったアジャーニの美しさは溜め息もの。トリュフォーも、通常なら年齢や人生の推移をメーキャップの変化で見せるのが定石ながら、髪形や衣装、小道具、ライティング等で描き分け、彼女の魅力を存分に引き出している。撮影はもちろんネストール・アルメンドロス。
納得の出来
おすすめ度 ★★★★★
とても面白いじゃないですか
。他の方がコメントされているとおり、
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!