むしろ今後のための必携?おすすめ度
★★★★★
北米・南米大陸の先住民を襲った悲劇や、滅びた文化が実践していた
高度な社会など、メインのテーマは、言わずもがななので割愛中。
むしろ、私たちにとって「自然」であると思えた生態系が、滅びた人
びとの営々たる構築物であったことに、どこまでも涙を禁じ得ません。
それは滅びた人びとに対してだけではなく、今現在の私たちの営みに
ついての涙でもあります(残念な涙じゃなくて、希望の涙)。
そして、上段の件についての実証研究についてまわるイデオロギッシュな
思想闘争の影。
これは、昨今の自然環境問題やちょいと前の先住民保護系列の問題だの文化
人類学系の相対主義だのを考える際の注意すべきポイントを明示してくれます。
いや、ほんとに注意しなきゃ。
そーゆー意味でも、本来の中心的な内容(先住民を襲った悲劇や云々)以外
にも示唆的です。
ちょっと厚いけど読んだ甲斐は有りますおすすめ度
★★★★★
この忙しいのに、読み通してしまいました
各章毎にテーマが異なり、毎回引き込まれてしまいます。
でも、忙しい方は、是非、最後だけでも読んで!
アメリカ人はフランクだと思っている方。その理由が分かります。
参考文献に、ネイティブインディアンが、日本から来た???・・・との引用も
(もちろん仮説の一つとして・・・ですが?)有りますが、
和を重んじる、
日本の縄文から聖徳太子への伝統が、
インディアンの平等社会へ結びついていたとしたら、
アメリカの平等社会の伝統は、
日本からかなあ?・・・と、「トンでも?」なことを考えてしまいました。
このネタで、と学会本が一本書けるかも?
と言うのは冗談ですが、
アプローチは真面目で、絶対読んでお特番の星五つのお勧めです
個人的には今年ベスト本!
教科書が教えないアメリカの姿おすすめ度
★★★★★
いままで習ってきたアメリカ大陸のイメージ、
とくにネイティヴアメリカンについて、
常識を覆される衝撃的な一冊だ。
旧大陸の伝染病によって多くの先住民が亡くなったことは、
朧気ながらに知っていた。しかしこれだけの規模だとは……。
しかもコロンブス到着当時の人口はヨーロッパを上回り、
彼らはプリミティヴな生活どころか高度に発達した文明を
作り上げていたのだ。
インカ、マヤといった例外的な高度文明だけが注目され、
歴史からも考古学からも取り残されてきたアメリカ両大陸が、
この数十年の調査でいま劇的にその姿を現しつつある。
本書は同時に、「誤ったアメリカ観」がなぜ現在に至るまで
これほど根強く我々の社会に定着しているのかを考えさせられる。
装幀の地図にうつるギアナ高地の巨大なパリメ湖は、
現実には存在しないにもかかわらず、
ヨーロッパでは200年以上存在が信じられてきた。
これが本書のテーマを象徴していると思う。
はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度 ★★★★★
わたくしめもついに買いましたよ
。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。