やり切れなさが残るなぁおすすめ度
★★★★☆
人の人生の中には、「れば」とから「たら」と言う事が浮かんでは消えるもの。
あそこでこうしていれば、あの時項だったら。。。
そんな思いにかられながらも、そこそこの人生でそこそこに幸せと不幸せがあって、それでも何とか過ぎてきた。
そんなところが、おおよその中年の自分の人生への採点ではないだろうか。
ところが松子の場合はそうは行かない。
この題名が不思議な題で、「嫌われ」と言うところはよく分からない。
いったい誰が嫌っただろうか。あえて言うなら、人生の女神に嫌われたというところか。
だいたいが、人生の女神はそこそこに平均律がお好きで、どっか帳尻を合わせてくれるもんだが、松子の場合、限りなく自分でその帳尻をフイにしているとこらがないではない。
全く、生きるのがヘタというか、わざわざややこしくしているというか。
いくつもいくつもあったその帳尻あわせのチャンスを自分で放り投げているような気がするね。
きっと、同じ題材でも浅田次郎ならもう少しいろんな意味で人情味を加えて、ウィットと救いをトッピングしたんではないかしら。その点が、主人公松子の甥の世代を持ってきて狂言回しにしているんだけど微妙にそれは成功していない。
松子の人生に結局一番影響を受けたのが甥っ子かも知れないけど、そのこととほとんど関係なく、甥の恋人が自立して彼から去って行く、なんてのはどうも話としてわざわざここに入れ込む必要があるとは思えない。
松子の内面を甥が明らかにして行く格好で読者の前に露にしているけど、その手法は必ずしも成功していないという気がする。
他人の余りの不幸は、自らの幸福を再認識するという、そう言う効果を認める事はできますよねぇ。
すばらしい
おすすめ度 ★★★★★
とても面白いじゃないですか
。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。