教養小説+推理小説おすすめ度
★★★☆☆
サイコものなんて珍しくないのに、倦むことなく読めたのは、この作品が確かな知識(と思える)に裏打ちされた骨太なストーリーを持っているから。
サイコ(バッファロービルの連続殺人)を土台にして、教養小説(クラリスの)と推理小説(レクターが探偵)を構築したような感じ。そのバランスがいい。
推理小説的には、ビルの動機に焦点が当てられていて、解明されたそれがサイコなのがよかった。また、最大の見せ場は、レクターの脱出の場面。もちろん、クラリスの造型にも十分な厚みが与えられている。幼少時の事情、「ちくしょう」と舌打ちする心の声など。ルームメイトがいい感じなのもお約束。
ただ、クラリスにどっぷり感情移入出来た訳ではなく、結構、冷静に読んだ。
傑作だけに、「ライジング」は読むんじゃないおすすめ度
★★★★☆
これはとても楽しく読んだ。珍しく映画も見に行ってしまったほどだ。レクター博士の頭の良さにはほれぼれさせられた。医師であるだけでなく、芸術にも秀で、趣味が良くて、いや実にいい男だ。あれだけの残虐非道も、頭のいい男だから許される。
星を四つにしたのは、他の方も書いておられるが、訳がなっていないからだ。「クローフォド」と「ハニバル」だけは何とかしてよ。「ハンニバル」で訳者を変えたのは正解だった。
で、ここに書くのもどうかと思うが、「ハンニバル」はまだいいとして、「ライジング」はやめておけ。殺人鬼に過去は要らない。
最高の内容と最低の翻訳おすすめ度
★★★★☆
シリーズ中最高の出来だと思います。本作と前作『レッド・ドラゴン』はこのジャンルの最高レベルにあるのではないでしょうか。
しかし、翻訳はひどいものです。そのままカタカナでもいいものを無理やり日本語に訳したところがあるかと思えば、「授業」とすべきところが「クラス」になっていたりなど…ほとんど中学生レベルですね。また、人名や商品名、ブランド名などの固有名詞の表記もメチャクチャで、読みにくくてしょうがない。翻訳者の独りよがりでここまで文章を壊されたら原作者もかわいそうですね。
改訳を心の底から望みます。
トーマスハリス最高傑作!おすすめ度
★★★★★
かつて10数年前に劇場で本作の映画版を見て感激し、その後も何度か視聴したが今回初めて原作を読んだ。(買ってから読まないで本棚に10数年放置・・・・) 「レッドドラゴン」「ハンニバル」と比較して、本作が最高傑作だと思う。クラリスとレクターの駆け引きもさる事ながら、「倉庫で死体を見つける場面」や「レクター博士逃亡シーン」「クラリスと殺人犯との死闘」などは、まるで自分がその場にいるごとくの恐怖を感じた。映画ではよく理解できなかった細部の疑問も本作にて消化。大変満足しました。
レクター博士全開おすすめ度
★★★★☆
ハンニバル・レクター・シリーズの二作目です
とらわれの身であったレクター博士がついに脱走します
主人公はFBIのスターリングです
ついに連続殺人事件を解決します
映画ではジョディイ・フォスターが演じていました
話の内容があまりにもおどろおどろしいので続編に出演することを固辞しました
話の前半は冗長ですが後半からはなかなか読ませてくれます
作者のトマス・ハリスは進化しています
良い出来でした
おすすめ度 ★★★★★
とても面白いじゃないですか
。このアレンジが秀逸の一品から感じたことは、素晴らしい才能の奥深さ、ということです。
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!