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+ ノルウェイの森 下 (講談社文庫) +

ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

村上 春樹
おすすめ度:★★★★★
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本書は本当に「恋愛小説」なのだろうか?
おすすめ度 ★★★★★

 ノルウェイの森は はたして 恋愛小説なのだろうか?

 本書のコピーは「100%の恋愛小説です」というものだ。このコピー自体も村上が作ったことは有名だ。僕らはは 本書を恋愛小説として認識し、恋愛小説として読んだわけだが 一歩引いてみて いったい本書は本当に恋愛小説なのか 今ではよく分からない。

 今振り返ってみると 本書では本当に人が死んでいく。死んでいく理由も恋愛が原因では全くない。一人一人が 自分の中に「地獄」を抱え、その「地獄」の為に滅んでいく話だと言っても良い。
 そのような中で 生きている間は肩を寄せ合って生きていく姿には今なお感銘を受けるが 果たして その姿が「恋愛」なのだろうかと考えてしまうからだ。

 本書であまた語られる「恋愛」の中で 一番 生気があるのは おそらく「僕」と「緑」との恋愛だろう。本書の中で唯一「死の匂いがしない」登場人物は緑だが 彼女と「僕」との恋愛は生き生きしている。
 但し 村上は その「恋愛」ですら 最後の場面で 結末を放り出している。その結末と 本書の冒頭の飛行機の場面を重ねると 既に 不吉な雰囲気が色濃いのだ。

 本当に 本書は「恋愛小説」なのだろうか?もし そうだとしたら それでは「恋愛小説」とはいったい 何なのだろうか? 
 



フランス人監督が日本で映画化
おすすめ度 ★★★★★

するらしいですね。多くの春樹ファンは嫌がるでしょうが僕は期待しています。

僕は(このレビューを書いている今)十代ですが、村上春樹にはノルウェイから入りました。この本が「ただの恋愛小説」なら星五つつけるわけがないわけで、いわゆる「恋愛」を扱った小説ではあるけれど、その主題は別のところに置かれているように思います。もちろん恋愛の本質は捉えられていて、「恋愛というのは人間の感情でしかなく、そこには教養こそあれ幸せは存在し得ない」という姿勢を提示しています。しかし、この小説が素晴らしい理由はそれだけではなく、あくまで「娯楽小説」である点、ではないかと。主人公である「僕」は現実には絶対に存在しないタイプの人間として描かれているし、周りの人々も一般社会から見れば変な人ばかりで、ファンタジーとしての「ノルウェイの森」を際立たせています。


あまりに若いうちに読んで世界観に共鳴し過ぎるのもマズイし、かといって年をとってから読むにはクサ過ぎる、そんな小説。小説を小説として考えられる人には面白い作品なのでオススメです。



軽薄な世相につきつけるホンモノのラブストーリー
おすすめ度 ★★★★★

ブームはとうの昔に過ぎ去ったいま、この名作を読んだ。
読み終えた翌日の朝、息を吸うたびに、この本の世界に引き込まれるのを感じた。

矛盾だらけの世の中で、誠実さを貫き通すのは難しい。
そんな中で、主人公のワタナベ君は孤独を選び、親友たちは死を選んだ。

その彼らが恋愛する。その愛の形は不器用だ。
でも、とてつもなく「切ない」そして「うつくしい」。

ハデハデしい描写は一切ない。文章だってケレンミない。
でも、生きることの辛さ、生き抜くことの大切さを、静かに深く訴えかけるのだ。

いまは軽薄な世の中だ。改行だらけスカスカの恋愛小説が好まれている。
メディアミックスとかなんとかで、売れればいいという発想が蔓延している。

そんな世相にあって、「これはホンモノ。ホンモノはすごい!」と叫びたくなる一冊。

PS.ヒロインの緑が魅力的。いままで読んだ本の中で一番惹かれる女性だ。






描写が好き
おすすめ度 ★★★★☆

買って、届いたその日に読んじゃいました。
途中まで読みながら「この印象、どこかで記憶がある…。そうだ、東京ラブストーリーの読後感に似てるな?」と
思いながら読んでいましたが、最後はそうじゃなかった。
フィクションなんだから、直子さんが理想的な美しい肉体に変貌したり、後にも先にも一回きりしかその気になれ
なかったり、直子さんの両親がこともあろうに娘二人に先立たれたり、あり得ないような突飛さがあっても、それ
は仕方がない。この物語の上では重要なポイントなんだなあ、ギリギリセーフ!という感じ。
でも、結末を焦るでもなく、必要なプロセスを丁寧に踏んで(時々結末近くで妙に焦っている小説に出会うことが
ある)、そこへ到達しましたか、納得、で読み終えることができました。
それと、青春時代ならではの物の見え方、考え方が、とても丁寧に描写されているところが気に入りました。



すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★

出来は非常に良いです。これだけは手に入れようと思い購入を決めました。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!



村上春樹 動画

村上春樹



吉谷やしよ 村上春樹 あさぎり夕